2021年6月12日土曜日

父への絵手紙~5月の課題から~

 ☆父は90歳で亡くなる半年ぐらいまで仕事をしていて、生き生きしていました。私にとっては難しい本を出版していたため、当時、出版のたびに喜びを語る父への理解がありませんんでした。課題で父を思い出す良い機会になりました。☆紳士服の仕立業だった父が愛用していた裁ち鋏をかきました。今回、孫の小学校入学時に、巾着袋、リュックを作る際に何枚も布を裁断したので切れ味がわるくなりました。でも研ぎに出して大事にしています。

☆この俳句を万年筆で書いて手渡してくれた思い出を大切にしています。ある年。団十郎朝顔がブームになり、薄茶色の朝顔をとどけました。数日後、父の俳句帖に「朝顔の ふちどりが好き 赤が好き 渓邦」。いつもありがとうという父がさりげなく好みを俳句にして、私に気づかせた父。今年も朝顔市がやってくる。☆父への手紙です。「父ちゃん、私は今とても仕合わせに生きています。だからそっちにいくのはもう少し先にしてね。十五の時は父ちゃんの言いなりだったけど、年をとって強情っ張りになりました。もう少し生かしてください」


☆5月号の小池邦夫先生の「父の手紙」が心に残りました。お父様の手紙の中に、「信じている、信じること、信じておる」。何度も読み返しているうちに、親の心配、愛情、希望、信じて待つ心が伝わってきて、深く胸を打たれました。















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