2021年5月29日土曜日

☆映画「HOKUSAI 北斎」が公開

 


☆「月刊絵手紙」3月号のコラム「一語一絵」で紹介した、海外から評価も高い絵師・葛飾北斎。90年の生涯で描いた作品は3万点以上と言われる。この北斎の生涯を描く映画が5月28日から公開されたが、東京は緊急事態宣言中とあって初日の映画館に出かけられなかったのが残念。


☆時は江戸が舞台。幕府によって表現者たちが自由を奪われていたこの時代に、自分の道を貫き、ひたすら画を描き続けた一人の絵師・北斎。誰もが見たことのある「あの波」(神奈川沖浪裏)を生み出した天才絵師の生涯を描く。


☆北斎の若き日を演じる柳楽優弥、老年期を演じる田中W主演。北斎の才能開花を絶賛する、版元(出版人)蔦屋重三郎に阿部寛、戯作者・柳亭種彦に永山瑛太、喜多川歌麿に玉木宏が演じるなどの豪華キャスト。「本当に認められたい恩師に胸を張って向かい合えた時、人は想像以上に大きく成長するのだ!」。キャッチコピーもいい。一日も早く観たい。

2021年5月22日土曜日

「月刊絵手紙」5月号の感想から

 ☆「特集・母の日によせて」は、まず大きく描かれた絵が漠然と目に入り、そして言葉を読み、また絵を見ると、絵がずっしんと心に響いてくるんです。言葉と絵の相乗効果を感じました。まさに「絵手紙のチカラ」。/「一語一絵」のおかあさんの詩。サトウハチローさんは知っていても、たくさんの詩があるとは。おかあさんは、いくつになっても私の母です。/「母ありてこそ、われあり」本当にそうですね。/母の死後、箪笥の中から、一通の手紙が見つかりました。「これまでよくめんどうをみてくれました。厚く御礼申し上げます。ありがとうございました」。初めて、そして最後の母からの手紙を思い出しました。

☆誰にでも、どんな人にも母がいて生み出された尊い命がいとおしい。世が世ならなかった命。東京大空襲では焼夷弾の雨あられ。奇跡的に逃げおおせ助けてもらった、この命。「母ありてこそ、われあり」ーー子へ孫へつながれていく命の尊さ、ありがたさ。思いを深くする五月です。


☆絵のまわり道の「ミステリアスなにじみ」がよかった。気になって試してみました。水の量でにじみが変わり、にじんだところのぼかしが、ほわっと温かみと柔らかさで、イメージ通りにならないところもいいです。三原色からこんなにたくさんの色ができてまさにミステリアス。/寄り添って、溶け合う。ぶつかり合って認め合う。恥じらいながら手をつなぐ、個性と主張をもった色と色。混じり合うことで生まれるにじみは思いもよらぬ発見であったり、意外性に心がときめく。言葉では表せない形と色は、素材感を放つ。私もにじんでみよう。


☆「子どもたちの絵」がよかった。子どもの絵は思った通りに素直に描いているので、心にあたたかいものが伝わってきてクスッとなるものがあります。山田喜代春さんの作品に通じるものがあるような気がします。/藤原英子さん「アタック編」がよかった。わかっているようでも、もう一度読みかえすことは、私にとって大事なことでした。
















2021年5月15日土曜日

〈絵手紙の周辺①〉 小説家 上野歩さん




☆一昨年の「月刊絵手紙」の新年号で、思い出の絵手紙の1枚として紹介させていただいた小説家の上野歩さん。小説すばる新人賞受賞後、最近では下町などを舞台に「お仕事」を中心テーマに執筆活動をされている。

☆『わたし型屋の社長になります』『削り屋』(小学館文庫)、『キリの理容室』(講談社)などなど。昨年は、二つの“東京オリンピック”を軸に「トーチづくり」などの女性鋳物師の奮闘を描いた『鋳物屋なんでもつくれます』を出版。最新刊『労働Gメンが来る!』(光文社文書)では、身近だけど意外と知らない労働基準監督官の仕事を描いた小説を発表されている。


☆このブログにも上野さんのホームページ「上野亭かきあげ丼」にリンクを貼らせていただいた。上野亭メンバーの、ふじさわみえさんの料理レシピや、イラストレーターのふじたかつゆきさんのエッセイも掲載中。こちらもぜひご覧ください。

2021年5月8日土曜日

☆「月刊絵手紙」活用 4月の教室から

 




☆4月は初心にもどって〈線〉がテーマ。「4月号からお気に入りの〈線〉を探して」ということで一人ひとり発表してもらった。ところが、皆さんが一致とはならないのが面白い。そんな中で、新連載「〈内藤美穂の絵手紙歳時記〉絵のまわり道 ① 墨の摩訶不思議」が楽しいページだったという声。そこで、掲載の中から数点かいてもらった。


☆いつもの「細い線」から普段はあまり書かない「太い線」をかく。「ゆっくり」から「速く」までを組み合わせて半紙に引いて体感。太く速い線を引いたところで、「きょうは三輪田米山になってもらう!」と米山のページを開いてチャレンジ。


☆最後に、立体交差の線は濃墨・中墨・淡墨の組み合わせ。「墨のにじみ」では、自分の墨の色を知ってもらった。さらにそこに言葉を添えて、絵手紙に。墨遊びは「摩訶不思議」で楽しい時間だった。

2021年5月1日土曜日

「月刊絵手紙」5月号 好評発売中!



 ▽特集

 母の日によせて

 「おかあちゃん、ありがとう」


▽今月の詩 ことばの旅

   高見 順


▽塼の線


▽柳 宗悦の眼に学ぶ(86) 白土慎太郎

 素朴絵の母子〈藍染川絵巻〉


▽手紙のヒント 文豪に学ぶ親愛の伝え方

 宮沢賢治――母に伝えるゴメンナサイ

 手紙文化研究家 中川 越


◎米山の書 三輪田米山生誕200年に寄せて②

 愛媛県美術館専門学芸員 長井 健


◎絵手紙のチカラ 

 脳いきいき! 絵手紙キラリ!

 脳活クイズ 言語系/記憶系・計算系・創造系・論理的思考系から出題

 医療福祉学博士・専門理学療法士 結城俊哉

     

▽読者投稿ひろば

 〈テーマ〉母

  子どもたちの絵手紙・活動報告

  クローズアップ

   「自分で光れ」の企画をきっかけに

   手がきの魅力を番組にした高校生

   (浜松市立高等学校放送部の皆さん)

  筆記具いろいろ・自由絵手紙・3月号を読んで


▽絵手紙教室 初心から学ぶ「ヘタでいい ヘタがいい」

 小池邦夫の絵手紙教室

  父の手紙

 〈藤原英子のキリッと発信〉(アタック編)②

  「よーく見る」ってどういうこと?

 〈内藤美穂の絵手紙歳時記〉絵のまわり道 ②

  ミステリアスなにじみ


▽木もれ日

   「一体感のあとに」山田真由美


▽書道博物館を歩いてみよう 

 台東区立書道博物館研究員 中村信宏


▽山田喜代春の詩画世界

▽essay アーサービナード


▽絵手紙友の会新聞

 宮崎絵手紙友の会 誕生!!


▽待望の新刊本、7月発売予定

 小池邦夫の「ことば」と「土版画」


*ご注文は日本絵手紙協会




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