2021年5月22日土曜日

「月刊絵手紙」5月号の感想から

 ☆「特集・母の日によせて」は、まず大きく描かれた絵が漠然と目に入り、そして言葉を読み、また絵を見ると、絵がずっしんと心に響いてくるんです。言葉と絵の相乗効果を感じました。まさに「絵手紙のチカラ」。/「一語一絵」のおかあさんの詩。サトウハチローさんは知っていても、たくさんの詩があるとは。おかあさんは、いくつになっても私の母です。/「母ありてこそ、われあり」本当にそうですね。/母の死後、箪笥の中から、一通の手紙が見つかりました。「これまでよくめんどうをみてくれました。厚く御礼申し上げます。ありがとうございました」。初めて、そして最後の母からの手紙を思い出しました。

☆誰にでも、どんな人にも母がいて生み出された尊い命がいとおしい。世が世ならなかった命。東京大空襲では焼夷弾の雨あられ。奇跡的に逃げおおせ助けてもらった、この命。「母ありてこそ、われあり」ーー子へ孫へつながれていく命の尊さ、ありがたさ。思いを深くする五月です。


☆絵のまわり道の「ミステリアスなにじみ」がよかった。気になって試してみました。水の量でにじみが変わり、にじんだところのぼかしが、ほわっと温かみと柔らかさで、イメージ通りにならないところもいいです。三原色からこんなにたくさんの色ができてまさにミステリアス。/寄り添って、溶け合う。ぶつかり合って認め合う。恥じらいながら手をつなぐ、個性と主張をもった色と色。混じり合うことで生まれるにじみは思いもよらぬ発見であったり、意外性に心がときめく。言葉では表せない形と色は、素材感を放つ。私もにじんでみよう。


☆「子どもたちの絵」がよかった。子どもの絵は思った通りに素直に描いているので、心にあたたかいものが伝わってきてクスッとなるものがあります。山田喜代春さんの作品に通じるものがあるような気がします。/藤原英子さん「アタック編」がよかった。わかっているようでも、もう一度読みかえすことは、私にとって大事なことでした。
















人気の投稿