☆浮世絵は、江戸時代に花開いた往時を象徴する日本美術の作品群。一般には浮世絵を楽しむ者は、上級武家とは異なり、町人たちであり、庶民文化を育んだものと言われている。
☆そうした浮世絵の中には、版画とは異なる「肉筆画」と呼んでいるものがある。大倉集古館で開催中の本展覧会は、これら一点ものの絵画作品の中でも美人画に焦点ををあてたもの。
☆展示では、17世紀の岩佐又兵衛や初期風俗画を発端とし、開祖である菱川師宜以降、江戸後期の喜多川歌麿や葛飾北斎らに至る歴代の著名な浮世絵師たちの活躍をたどるほか、艶やかで妖しい春画の名品も合わせて紹介する。6月9日まで開催中。