2021年11月14日日曜日

☆見逃せない日本民藝館「棟方志功と東北の民藝」

 ☆「月刊絵手紙」11月号の白土慎太郎日本民藝館学芸員の連載「柳宗悦の眼に学ぶ」に紹介されていた「虎か獅子か」の水滴にとても惹かれた。そんなこともあって、久しぶりに日本民藝館に出かけてみた。現在開催中の展示は「棟方志功と東北の民藝」。今年は東日本大震災から10年。同館2階の新装されたホールには、棟方志功が「東北の地に幸あれ」と願い制作した『東北経鬼門譜』。版木120枚を使用した10メートルにも及ぶ大作は圧巻。館内各所に展示された志功の書や倭画にも元気をもらう。

 

☆一方、柳宗悦らが東北各地で蒐集した「東北の民藝」も実に素晴らしい。志功を育んだ東北はまさに民藝の宝庫を実感させてくれる。「民窯の陶器、簑・けら・背中当などの編組品、こぎん・菱刺し・被衣(かつぎ)などの染織品、樺細工や漆工品といった、丹念な手技による手仕事の数々」は、想いが込められものばかりで心に迫ってくる。

 

☆併設の「愛知・岐阜の焼物」「中国の造形」「東北の仕事着」「胸肩井戸と朝鮮陶磁器」「海東硯」「版と型の絵」「自在鉤と湯釜」の展示もいいですよ。もちろん、あの水滴もありました。ちょうど西館(旧柳宗悦邸)も開館されていた日にぶつかって観ることができてラッキー。この企画展は1123日(火・祝)まで。東京・竹橋の東京国立近代美術館で開催中の「民藝の100年」(2022213日まで)にも出かけてみよう。








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